スタート当初、2022年末までに100トンの総レスキューを目標に掲げてきましたが、この数字を約1年前倒して達成することができました。 これは、他ならぬ「食べる力」で支えてくださったお客さまのおかげです。
SDGsの目標に含まれたことで話題に上がるようになったフードロス問題ですが、食を取り巻く環境は、腕利きのベテラン生産者さんでさえも、技術や経験知が追いつかないレベルの気候変動による影響で、年々厳しさを増しています。
おいしく楽しく「ふぞろい」の世界を楽しんでもらうことで、廃棄をなくし作り手を支援する。取り組みを続けるうちに、悩みの種だったふぞろい品が、いつの間にか「これが好き」「これが食べたい」とご指名いただけるような価値に、生まれ変わってきました。
『ふぞろいRadish』で人気の「チャイルドリーフ」シリーズ。開発のきっかけは「ベビーリーフが急激に大きくなってこのままだと畑に畝るしかない、どうしよう」という産地からのSOSでした。 ベビーリーフの収穫適期は短く、タイミングを逃すとベビーリーフとしての規格を上回る大きさに成長してしまうのです。「畑に畝(うね)る」というのは、そのまま土の中に埋めて肥やしにする=廃棄になってしまう、ということ。
品質的に問題なく、農薬や化学肥料など制限し手間暇かけて育てていただいている野菜を、なんとか救いたい。『ふぞろいRadish』の準備期間だったこともあり、「ベビーがチャイルドに成長したということで、販売してみよう!」と販売が決まりました。
チャイルドリーフシリーズのなかでも1番人気の「チャイルドリーフ春菊」に寄せられたお客さまの声を、一部ご紹介します。(※商品に寄せられたお客様レビューより)
「大きくなり過ぎてアウト」だった規格外品が、多くのお客さまに愛される商品に。 今ではわざわざ作っていただいているため、「フードロス削減量」としてはカウントせず、フードロスからの卒業となりました。
自然界において生じる「ふぞろい」が、厳しい美意識を持つといわれる日本の食文化においても「あたりまえ」になった時、フードロスはかなりの量、消滅するのではないか。 そんな兆しが、お客様のフードロスに関する意識調査から見えてきました。また、生産者さんからも感謝のお手紙が届いています。
多くのお客さまの共感のお声に背中を押され、私たちは「ふぞろい」に埋もれた価値を見出し輝かすことができるよう、精進します。 本サイト「ふぞろい図書室」コーナーでは、産地のご紹介から取組みについても情報発信を続けてまいりますので、引き続きご期待ください。
これからも、ご愛顧よろしくお願いします。
2022年4月
愛と感謝を込めて
ふぞろいRadish