国産パイナップルが豊作です
真南風(沖縄県)
「くーよんなーら!」とは石垣島の方言でこんにちは!4月の初め、日本最南端で行われるトライアスロン大会で島全体が盛り上がる沖縄県石垣市を訪れました。青い海・白い砂浜にまぶしい太陽で初夏の陽気に!とウキウキした期待を裏切る、寒い雨…。「よくぞ来た!雨男!」と、乾燥気味だった畑にはちょうどよかったようで、パイナップル生産者たちに迎えてもらいました。
酸性土壌でしか栽培ができないパイナップルは、日本では石垣島と沖縄本島北部の一部の赤土地域でしかまとまった生産ができません。そのため、国産パインの自給率は5%未満(※1)。地域も限らているうえ、苗を植えてから収穫まで約2年かかるので、より生産量は限られ貴重なものとなります。なかでも、石垣島の第一線で活躍し地域を引っ張るのが、平安名(へんな)さんです。平安名さんの栽培するパイナップルの多くは、一節ごと手でちぎって食べることができるボゴール種。スナックパインとも呼ばれます。国産のパイナップルは味と香りが一味違います。流通品質を保つために比較的熟度が若い状態で収穫される海外のパイナップルに対し、国内では完熟に近い状態で収穫をします。
完熟の獲り時まで待つため、天候や気温に左右されやすく、収穫できる期間はほんのわずか。ハブやイノシシ、カラスなどのやっかいな獣害とも戦い、収穫シーズンは目まぐるしい忙しさです。ですが、徹底した熟度管理を行ったパイナップルは、包丁を入れた瞬間に香る芳醇な香りに、甘いだけじゃない、食べ続けたくなるうまさがあります。味も品質もトップを走り続け、沖縄の生産者では初の糖度センサーを導入するなど新しい取り組みもされ、進化を続けています。「みんなのお手本になれるように頑張るさぁー!」と最高の笑顔で、大好きなコーヒー泡盛を片手に(笑)今シーズンの意気込みを語ってくれました。
昨年は雨の影響などで不作でしたが、今年は3月の天候に恵まれ豊作となる見込み!完熟したものは長く置くことができないので、ボゴール種のお届けは5~6月の限定です。カットして冷凍し、真夏の楽しみにしても!5月5週号では豊作セールを予定しています(買い物サイトでの検索は「豊作支援」で!)。また石垣のみんなに会いたいな、次こそは晴れてほしいなーと思いながら、帰宅の途につきました。
※1)パイナップル(生鮮)の国内自給率計算方法
国内出荷量÷国内出荷量・輸入量の合計
国内出荷量…6,750トン(農林水産省2021年「作況調査(果樹)」参考)
輸入量…18万482トン(農林水産省2021年「農林水産物品目別実績(輸入)」参考)