子ども食堂とらでぃっしゅぼーや
汗ばむ陽気になってきました。5月6日は「立夏」。暦の上ではもう夏です。めぐる野菜箱でも、来週より冷蔵対応を始めます。保冷材のご返却、ご協力お願いいたします。さて気温が高くなると、虫が動きだし、野菜の呼吸量も増えて品質不良が増えてきます。日々産地から送られてくる野菜を箱詰め前に検品していますが、実際のところ、「お届けはできないけれど、十分食べられる野菜」が一定量出ます。これを廃棄してしまうのはもったいないと、2016年の夏から「子ども食堂」へ食材の寄付をはじめました。
先日、配送センターに野菜を引き取りにきていた「東京子ども子育て応援団」の河野さんと偶然再会しました。河野さんは、食材の寄付をはじめた7年前は子ども食堂を運営していましたが、子どもたちのごはんの食べ方を見て、子ども食堂だけでは支援が足りない家庭もあるのではと感じ、2軒の家庭から、食材を直接お届けする活動をはじめました。それが今では近隣自治体とも連携し、ひとり親家庭や、障害を持つ家族がいる家庭など約400軒とつながり無償でお届けをしているそう!コロナ禍で子ども食堂の開催が難しい中でも、活動を継続・発展されていました。
障害の程度によっては、下校バスから自宅までの短い距離でも介添えが欠かせないため、親が働きに出ることが難しく困窮する家庭もあると聞きました。「子ども食堂の域を超えて、いまの活動の第一歩を踏み出す背中を押してくれたのが、らでぃっしゅぼーやさんでした!あの時、らでぃっしゅさんに出会わなかったら、いまの活動はなかったです!」と強く両手を握ってくださいました。
週3回、無償ボランティアの仲間とともに、野菜を仕分けて引き取り、必要としている方へ届けるのは、地味な仕事で、きれいごとだけでは片付けられません。これを約7年、毎週欠かさずに続けている河野さんたちの活動と、その意志の強さに、本当に頭が下がります。
らでぃっしゅぼーやの「ぼーや」は、次世代の子どもたちを想って名づけられました。皆さんによい状態で野菜をお届けするのが私たちの一番の役目ですが、子どもの日に際し、お届けできなかった野菜も、微力ながら、子どもたちの役に立っていることが実感できました。