真っ赤な「紅くるり大根」で雪ニモマケズ!
あいこう農園(長野県)
大寒の季節がやってきました。大寒とは1月20日から2月3日ごろ、1年で最も寒くなる時季です。今回は、身の丈ほどに積もる雪にも負けず、雪国で奮闘する若手生産者のご紹介です。
長野県飯山市、夏は暑く、冬は全国有数の豪雪地帯という厳しい環境下で新規就農をした、あいこう農園の霜田さん。
9月の畑だよりでもケールやミニパプリカの栽培についてご紹介しました。
飯山市の若手育成農家第1号!地元の期待を担う霜田さん
霜田さんはもともと建設・塗装業をされていましたが、地域に貢献したいと地元に戻り就農。6年目の冬を迎えます。
白銀の世界では、冬は農作物を作れず一定期間の収入が途絶えてしまうので、就農当初の冬は家族を養うべく、スキー場でアルバイトをしながら生計を立てていたそうです。
白銀の世界に変わる冬の飯山市
しかし専業農家で自立を目指した霜田さんは「冬の間でも農家でいたい!」と、雪室(ゆきむろ)貯蔵での出荷に挑戦しています。
飯山市内の農家で共同運用を始めた雪室貯蔵庫。天然の資源である雪を活用した雪室は、エコであるとともに一定の温度・湿度を保ってくれる優秀な冷蔵庫です。
秋に収穫した大根やじゃがいもを出荷できるようになりましたが、雪室出荷は非常に重労働で大変。除雪車が入れない場所にあるため、一晩で雪の壁になるほど積もる雪をスコップ一本でかき分けて道を作ることからスタートします。
霜田さんの雪室。入口は雪で覆われてしまいます
(あいこう農園インスタグラムより)
子供用のソリを背負って雪をかき分けて、雪室から大根を取り出し、ソリに乗せて何往復もしなければなりません。極寒の中、夫婦二人で作業していると知り頭が下がります。
雪室までの道のり
(あいこう農園インスタグラムより)
霜田さんの大根は、ただの大根ではありません。紅くるり大根という深紅の赤大根。
中まで真っ赤に染まった、新しい品種です。貯蔵してもシャキシャキ食感でみずみずしく辛みもない、サラダで食べるとおいしい大根です。
この品種が、雪室貯蔵にぴったりはまりました。霜田さんは、冬になると別の仕事を求めて人がいなくなってしまうのはさみしく、地域の課題だと考えています。雪室技術に若手農家ならではのアイデアと努力を重ねて、今後は仲間を増やして飯山の冬を盛り上げていきたいと語ってくれました。
大寒が過ぎると春の足音が聞こえ始めます。暖かさが恋しいですが、冬を楽しめるのもあと少し。この時期にしか出会わない産地や野菜たちで冬のめぐる野菜箱をお楽しみください。
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