落花生が嬉しくない大豊作!産地の悲鳴
さんぶ野菜ネットワーク(千葉県)
すっかり暖かくなり、春たけなわですね。春野菜も出始め、旬の移り変わりを感じられる季節となりました。今回は4月2週号から5月5週号まで毎週販売を予定している「豊作支援・千葉名産煎り落花生」についてのお話です。
天候に左右されやすい豆類は豊作・不作の激しい作物で、近年は台風の影響が大きく不作傾向にありました。こちらが欲しくてもなかなか仕入れられない、生産が追い付いていない状態が昨年まででしたが、今年は一転!天候に恵まれ稀に見る「大豊作」と“なってしまいました”。 “なってしまいました”、というのも収穫量は計画の2倍!生産者も「この大量の落花生をどうしたら・・・」と頭を悩ませる程の大豊作に。そんな知らせを受け、らでぃっしゅぼーや唯一の落花生生産地さんぶ野菜ネットワークを訪れました。
保管している冷蔵庫は落花生の山…「このまま売れないとどうなってしまうんですか?」と恐る恐る聞いたところ、「最悪捨てる事になります」と。来シーズン分まで在庫がある状態なので、次の植え付けの話もできない状況です。
さんぶ野菜ネットワークでは30年前から土づくりから有機圃場を育てていく過程にあたって、連作障害(同品目を連続で作ることで畑が弱っていくこと)を防ぐ目的で落花生の栽培を推奨していた経緯があります。また、落花生の殻を堆肥に混ぜて畑へかえす循環型農業を行っており、有機栽培を続ける上で欠かせない品目が、この落花生なのです。
なんとか売り切りに協力したいと、4~5月は「豊作支援・千葉名産煎り落花生」の商品名で毎週販売をしています。品種は“千葉半立ち”。 煎り豆にしたときの食味がよく、濃厚で独特な風味があります。食感も良く一度口にするともう止まりません。産地の苦悩、想いを汲んで頂き、よろしければこの機会に是非手に取っていただければ幸いです。