らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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開催!果樹生産者との交流会
~今こそ知恵を寄せ合う時~

「果樹生産者」に限定した交流会
2月、全国の果樹生産者に呼びかけて交流会を開催しました。

これまでも生産者との交流会は開催してきましたが、今回「果樹」に限定したのは、フルーツのなかでも特に栽培環境や市場の販売環境の変化が激しく、生産者も、そして流通・販売する私たちも、適応が難しくなっているという課題を感じていたからです。

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熊本県ではみかんが大不作に。ほとんど実がなっていないみかんの樹(熊本県水の子会)

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さくらんぼも、奇形、しおれ、双子果などが多くなりました(山形県)

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小さな輪っか状の斑点がどんどん大きくなって傷んでいく輪紋病(長野県アップルファームさみず)

気候変動、人手不足、後継者問題…様々な課題があるなか、どう対応していくか。手探りのなか、知恵を寄せ合いました。

まずは勉強会。
りんごの省力化栽培や、青森県で推進されているりんご輸出の状況について、気候変動の果樹への影響についてなど、ゲストスピーカーを招き講演いただきました。

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気候変動が与える果樹への影響についての勉強会

続いて生産者からの近況報告。高騰する生産コストと市況に対し「適正価格とは何か?」という問いかけ、高温化や病気への対処法、農家の組織作りなど、様々な観点から生きた話がありました。

“正解”がない農業で同じ志を持つ仲間の存在
農業の現場には正解がありません。同じ品種でも地域・気候が違う、隣の畑とも土が違う、作る人も違うため、基礎的な学びを続けながら、いかに自分の畑に合った方法を作り上げるか、試行錯誤の繰り返しです。

そんななか、同じ志をもつ仲間の取り組み事例には小さなヒントが詰まっており、有益だったのではないかと思います。

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昨年12月には北海道の若手生産者が集合(ワカモノ集合!北海道の熱い夜)

「みんな似たような悩みを抱えているんだ、ということがわかりました」という感想も多く、経営者として厳しい環境に直面する生産者にとって、同じ境遇の仲間の存在は、重荷を和らげてくれる大事な存在なのだと感じました。

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11月は関西地域で交流会を開催。連携を深めるには「会って話す」ことがとても有効(顔をあわせ共に学ぶ。産地と意見交換・研修会)

らでぃっしゅぼーやからの報告にも、様々な意見が出ました。「生産コストの急騰で、今の価格では作り続けられない」「産地の現状をもっと消費者に伝えてほしい」「出荷規格が柔軟なのはありがたい」。厳しい声もありましたが、生産現場が激変するなか、私たちも変化を恐れず一緒に変わっていかなければいけません。

全国から多くの果樹生産者が参加した今回の懇親会では、千葉のベテラン梨生産者が「お父さんと昔よく交流したよ」と、長野の若手梨生産者と語り合う姿も。地域や世代を超えて生産者同士が交流できたのが、一番の収穫でした。

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畑だよりでも何度か登場いただいているベテランりんご生産者、新農業研究会の今井さんも参加(2023年のりんご栽培を振り返って/りんごのお届け量について)

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らでぃっしゅぼーやとは長いお付き合い、アップルファームさみず代表の山下さん(農薬とりんご栽培)

生産者に作り続けてもらい、お客様に届け続けること。新たに植えた果樹の苗が成長し実をつけるには何年もかかりますが、成長した樹は百年以上実をつけ続けることも。

目先の変化が激しい状況でも、長い目で「持続可能」を考え、生産者と共に知恵を絞り、勇気をもって進んでいきたいと思います。

ご意見、ご感想、生産者への
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