らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

農産担当者による産地密着コラム

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暑さと向き合う、生産者を訪ねて
岡忠農園・あいこう農園(長野県)

 残暑厳しい9月となりました。昼間は暑くて陽射しも強い、夏はまだまだ元気だなー!と感じる一方、日が暮れるのは早くなり夕暮れとともに涼しい風も。畑だよりを書いている今、二十四節気では、「白露(はくろ)」とよばれる頃で、夜に大気が冷やされ朝には草花に朝露がつき始めます。猛烈な暑さとなった夏も少しずつ、秋の気配が近づいてきました。お読みいただいている頃にはもう「秋分」がやってきます。
 私たちは今、特に高温や干ばつの影響が残っている産地を全国各地訪問しています。私は今回長野県の産地を確認してきました。長野県飯山市、東日本では有数のカーリーケール生産者である岡忠農園(岡田さん)と、期待の若手あいこう農園(霜田さん)を訪問しました。

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岡忠農園のカーリーケール畑

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あいこう農園霜田さんのパプリカ畑

私は生産者に驚かれるほどの雨男。今回の訪問もしっかり雨となりましたが、飯山市では約1か月ぶり近くのまとまった雨です。「本当にようやく、気温が下がって雨が振った。こんなに暑くて厳しい年はない。よく雨を連れてきてくれたね。」と岡田さんは迎えてくれました。毎年きれいに出そろうケール畑も、倒れてしまい葉の傷みも見られ、乾燥の影響か虫害被害が深刻で2~3週ほどは出荷を断念。被害のある葉っぱをケアして光合成のために残し、新芽が出てくるのを待ちます。

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高温と干ばつで病気になり枯れてしまったケール

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多くの葉に、虫害による傷みがみられます

 「ケールとの出会いが悪くならないように、品質だけは絶対に落としたくない!」と、収穫ができない苦しさはありますが、高温被害にも負けない強い想いを感じました。お隣の霜田さんのパプリカの畑も訪問。元々小さいサイズの姫パプリカですが、小指よりも小さいミニサイズで生育が止まってしまうなど、なんとか出荷は続けられていますがこれも高温の影響なのか、厳しい様子。干ばつのためパプリカの株元に一つずつパイプで水やり対策。一回ずつ握って放水するため、もう握力がなくなりました(笑)と笑顔で語ってくれた霜田さん。昼は畑管理、夜は数千パックの出荷作業をご夫婦でやってくださっています。本当に感謝です。

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小さな姫パプリカ

 今年の酷暑は広く様々な品目で影響があり、めぐる野菜箱でも野菜の種類に偏りが出ています。野菜が潤沢になるまでは、まだ少し時間がかかりそうですが、日々畑と天気と向き合っている生産者の応援をよろしくお願いします。
 今年の中秋の名月は9月29日。ちょうど満月に当たるそうです。晴れていればお月見日よりになるかもしれませんね。ぜひ今年は涼しい夜を楽しみながら、自然や人を想い、五穀豊穣を願い、秋の実り(芋やお団子など)をお月様にお供えしてみてはいかがでしょうか。

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らでぃっしゅぼーやスタッフと生産者で拝見させていただきます。