らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

畑だより画像

2024年、異常気象の一年を振り返って

季節感が狂った、怒涛の一年
今年はずーっと夏の残暑が続いていたような感覚で、一瞬秋が訪れたかと思えばまた暑さがぶり返し、気が付いたら急な冷え込みと共に年の瀬が迫っていました。

昨年も猛暑暖冬でしたが、今年は輪をかけた異常気象の連続。キャベツやトマトの高騰、米騒動、梅やさくらんぼ、りんご、みかんの品不足、他にも様々な農産物がダメージを受けて出荷量が激減し、価格が高騰。

畑だより画像

猛暑や干ばつから病気やカメムシ、鳥獣害が異常に増えるなど、生産者にとって本当に本当に、難しい一年だったと思います。

特に苦戦している果樹類
特に果樹類は、主に暖冬の影響で樹の休眠が上手くできず、開花異常や早咲きのところに雨天曇天、寒の戻りでハチが飛ばなかったりで受粉が上手く行かない事象が多く発生。

たくさん実がついていたように見えたさくらんぼは双子果をはじめ奇形果が多く、梅は受粉不良から全く実がつかない樹が多くなり、桃や梨は猛暑で蜜症(りんごの蜜と同じメカニズムですが、桃や梨の場合は変色して味が悪くなり、正品になりません)が多発。

畑だより画像

今年多かった双子果のさくらんぼ

りんご、みかんは前代未聞の不作に襲われ出荷量が激減、価格の高騰は今も続いています。

畑だより画像

樹が弱りみかんの大半が落果したケースも(熊本県)

気象庁は暖冬をもたらすエルニーニョ現象の収束を発表しました。今年の冬はしっかり寒くなり、果樹が正常化することを祈るばかりです。

トライ&エラーを繰り返し、前に進む生産者
課題はたくさんありますが、生産者たちは試行錯誤しながら様々な工夫を重ねています。

品種や時期の変更、地温や気温を下げる取り組み、土壌微生物の影響、草生栽培の下草の選定、葉を摘むタイミング、病害虫対策等、勉強しながらトライ&エラーを繰り返し、前に進んでいく姿には感銘を受けます。

畑だより画像

りんごの出荷基準を検討する「目ぞろえ会」。外観が悪くても品質に問題のない範囲を見極めます

らでぃっしゅぼーやでも、生産者集会や、種苗会社、専門家との勉強会等の機会を増やして情報を共有し、共に考え行動していきたいと思います。

畑だより画像

らでぃっしゅぼーやと生産者で、タキイ種苗研究農場の勉強会に参加

世の中も環境も目まぐるしく変わっていきますが、これからもおいしく安心できる野菜をお届けできるよう、精進して参ります。

畑だより画像

本年も誠にありがとうございました。
よいお年をお迎えください。

ご意見、ご感想、生産者への
メッセージなどお待ちしています!
▼下記フォームからどうぞ!▼

\ご感想受付中!/