大豊作落花生のその後
さんぶ野菜ネットワーク(千葉県)
4月1週の畑だよりでは、さんぶ野菜ネットワークの落花生が大豊作で、生産者が非常に困っているというお話をさせていただきました。その後「豊作落花生」として販売したところ、想定の倍以上の多くのご注文をいただきました!ご協力に深く感謝いたします。改めて、産地の最新の状況をお伝えします。
天候に左右される落花生は豊作・不作の激しい作物で、ここ数年は不作傾向でした。欲しくても仕入れられないほど生産が追い付いていない状態。それが今年は一転、天候に恵まれ稀に見る「大豊作」でした。私は農産の担当歴がまだ浅く、「豊作」というとたくさん収穫できて何だか喜ばしいイメージがありますが、豊作も度が過ぎると市場価格は下がり、さらに売り先が見つからなければ廃棄せざるを得ない状況が生まれます。生産者は手放しでは喜べない現実があるのです。
煎り落花生は収穫後、乾燥させて冷蔵庫で保管します。その量はなんと先1年以上の販売量が在庫として眠っている状況でした。在庫分の売り先も目途がたたないので次の栽培計画も立てられず、「今年は種を撒けない」つまり栽培ができなくなる窮地に立たされていました。
らでぃっしゅぼーやとしてできる事は、カタログやWebサイト、この畑だよりを通して現状を知っていただき、少しでも多くのお客様にお届けして在庫を減らす事、そして今年も新たな落花生を栽培できるようにする事でした。
そうして販売してみると、お客様からの反響は想像以上でした。生産者からも「これで今年も落花生をつくれます!種を撒けます!」と嬉しい声が届きました。お客様へも感謝を伝えてもらいたいとの事でしたので、この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。何より、豊作の背景、産地の事情を汲んでいただき、多くのお客様から共感、支援いただけた事で、生産者とお客様の距離の近さを改めて実感できました。
5月下旬には新たな種を撒きます。お盆明けから収穫となり、9月には“生”落花生が味わえます。豊作を乗り越え、種を撒くことができた落花生の成長が、今から待ち遠しいです!