らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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今年も厳しい、産地リレーのバトンパス

夏産地から秋冬産地へ、リレーの時期
10月でも各地で真夏日が記録され、1年の半分が夏になってしまったのだろうかと驚きます。秋雨前線とともに、ようやく秋が進みそうですね。

9月後半から10月前半、この時季は野菜の端境期です。北海道や高原地域などの夏でも涼しい産地から、九州や太平洋沿いの温暖な冬産地へとリレーしていきますが、昨今は長引く猛暑でうまくパスがつながらなくなってきています。

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実は涼しいところが好きなトマト
特に近年、難しい野菜のひとつがトマトです。夏野菜のイメージがありますが、原産地は南米アンデス高原とされ、実は暑い夏よりも涼しい気候を好みます。今年のトマトは、猛暑を乗り越えたと思ったら秋雨でぐったりと失速…。

秋から出荷のスタートを切りたい冬産地は、暑さで苗を植える時期が遅くなり、まだまだ小さいトマトの多くは出荷できません。

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生育が進まない、九州産地のトマト
らでぃっしゅぼーやの冬から春にかけてのトマト産地のひとつ、長崎県南島原市の「ながさき南部トマト生産部会」でも、今年は大きな台風の被害は無かったものの、強烈な暑さと干ばつでトマトの生育はなかなか進みません。

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暑さの影響か、トマトの樹はひょろっと必要以上に間延びし、花をつけてくれません。花の数が少なくパワーもないため、出荷が少なくなりそうで心配しています。

沖縄県でも小ぶり薄紅色で酸味があり、うまみが強いトマトを栽培していますが、実がついても落ちてしまい、成り始めは厳しい状況です。

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沖縄県のトマト生産者、仲西さん

しかし九州よりも南国の沖縄のほうが涼しい日があり、少し早めに出荷できそうとのこと。本州の気候が逆転し熱帯化が強く進んでいるのかもしれません。

秋の旬野菜をお楽しみに!
トマトは少ないですが、秋に食べたくなる野菜、なすは比較的順調です。なすの大型産地、四国では冬作分の出荷がスタート!

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なすは順調!四国の野菜グループのみなさん

天ぷらや炒めもの、焼きなすやステーキなど幅広い用途に使えます。さつまいもや里芋、きのこなど秋の味覚はまだたくさんあります。

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加熱して食べるとトロトロに!独特の甘みがある人気の白なす

一時的にお届けするお野菜に偏りが出てしまうかもしれませんが、生産地の環境を守り、自然に寄り添った形で生産者を応援していきたいので、ご理解いただければ幸いです。

今年も短い秋となりそうですが、全力で食欲の秋を楽しみましょう!

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急な気温の低下で体調を崩されないように ご自愛ください。

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