らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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残る昨年の酷暑影響。
2024年産の米づくりスタート

産地では本格的な米作りシーズンに突入しました。みなさんのご近所でも、田んぼにトラクターが走る姿や水がはられているのを見かけるのではないでしょうか。

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高知県の米生産グループ高生連では、すでに4月にコシヒカリの田植えが終わり、新米が出てくるのも9月と早いです。熊本県、宮崎県も全国的に早いです。

昨年は猛暑により新潟県が大打撃を受けましたが、今年も猛暑が予想されており、産地では不安を抱えながらも実直に取り組んでいます。

実は昨年の猛暑は、今季の米作りにもまだ影響を残しています。2023年産の米質は全国的に悪く、それは今季植える種籾(たねもみ。種にする米のこと)も同様で、発芽しない種も多いとのこと。そのため予定より苗が少なかったり、苗の質にも影響が出たりしているそうです。苗が丈夫でないと強い稲に育たないため、産地では苦労が続いています。

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種籾(ファーマーズクラブ赤とんぼ)

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種籾から芽を出す機械(ファーマーズクラブ赤とんぼ)

また消費者の私たちへの影響も。全国的に米不足の状況で、スーパーなどでも商品が少なかったり、価格が上がっていたりと感じる方もいるのではないでしょうか。飲食店でも海外産の米を提供したり、菓子メーカーも海外産の使用比率が高まっているとのことです。

らでぃっしゅぼーやの「匠精米シリーズ」の監修者でもあり五つ星お米マイスターの船久保さんが代表を務める「ふなくぼ商店」も、やはり米の品質が悪く悩まされています。

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精米から米の販売、おむすび店も営むふなくぼ商店の代表船久保さん(左)

精米中の割れや、米粒が小さいため精米後に基準に満たないサイズの米が多く、精米後に残るお米が例年より8%ほど少ないそう。産地で収量が少ないのに加え、さらに精米所でも減ってしまう状況で、経営には大打撃です。そんな状況でも船久保さんはこう話します。

「歩留まりが悪いからと言って、その基準を変えることはしない。店の評判を落としたくないしプライドもあるが、なによりお客様の信頼を裏切ることになる。」

米離れが全国的に進むなか、2023年産の米の品質がそれを後押ししてしまうことを危惧していました。

らでぃっしゅぼーやでは年間契約で買い取りを約束した後に産地に栽培をしてもらっていますが、昨年産は予定より収獲が少なく、お届けが減ってしまった産地もあります。2024年産も取り組みが始まっていますので、引き続き野菜や果物同様、らでぃっしゅぼーやのお米もどうぞよろしくお願いいたします。

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これから苗を育てるためのハウス(ファーマーズクラブ赤とんぼ)

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「畔(あぜ)ぬり」は、田んぼに水を張るための準備(ファーマーズクラブ赤とんぼ)

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